ふぁみりぃ☆ぱにっく 1
読み方:文字色黒→地の文、文字色灰色→ツッコミ

突然だが、アスラン・ザラは飢えていた。
(確かに年中飢えてはいるが、ここのところ特にひどい)

健康そのもの(体力だけが取り柄)、妙齢男性(自慢じゃないが立派)、結婚したばかり(ようやくゲットした)、激プリな妻(←キラ)
これだけ列挙しただけでも判るだろう。(15歳以下の方は判らない方が健全)


そんな彼の目下の目標は。<目指せ!キラとのラブ・キッス>
(下らない、じつに小さな目標だ)




何故だろう。結婚してから彼女の唇が遠くなった。
(むしろ今までが近すぎた)


「キラっ!」

愛をはぐくむはずの寝室でキュートなパジャマ(サクランボ柄は意味深だ)
に着替えたキラを大声で呼ぶ。(絶叫男だから)


「はいv」(気づけ!)

「俺たちは夫婦だよな?めでたく結婚したんだよな?」

「うん、その通りだよ。アスラン?まだ嬉しいの?
そんなに何度も確かめなくったって、泣かなくったって
僕たちはちゃんと届け書をお役所に出したじゃない」
(この時点で嫁さん最強)


キラはきょとんとした表情でアスランを見る。

つきあい始めた頃から変わらないこの愛くるしい表情が好きだ!
キラ!好きだっ好きだ大好きだ!君さえいればもう何も要らないよ。
(鬱陶しいですアスランさん。もういいですこの心の叫び)




「キラ!今度こそ…今度こそちゃんとキスしよう」
(いい加減他の目的も見つけた方が?)

ああ、今日もアスランの意気込み………と言うより鼻息が荒い。
(何してたって笑えます。本人は真剣でさして気づいていません)
「うんっ」



アスランに優しく肩を抱かれてキラは嬉しそうだった。

彼女のあごに優しく手を添えるとキラはすぐに顔を上げてくれる。
(ここはアス×キラなので…)

甘い雰囲気、よし!(CV:ルルーシュ・ランペルージ)
お揃いのパジャマ(いい年こいてサクランボ柄)、よし!
邪魔者、いない。

今日こそ完璧だッ!





目を閉じるキラを確認して顔をゆっくり近づけた。

心臓がドキドキする。キラとは本当に久しぶりのキスなのだ。



接触まであと3㎝。(一種の約束ですから)


ひゅっ…ドガ!ドンドン、ドガガガガガガ……バタァーーン………びったーーーーーん!
(お・約・束)
地をつんざくような大音響を確認後、寝室のドアが壊れ、
衝撃とともにアスランの視界は塞がれた。

塞がれただけならまだしも、ミョーに生暖かい、息ができない…
そして………イヤ~~~なモノが顔に当たっている。(相手もオスだ)



「く………ぉん、ぬぉおおおお~~~~~ッッ!!!」

怒りが頂点に達し、アスランは自分の頭をすっぽり覆っているモノを
引っぺがそうとして……………キラに止められた。



「だめ!アスラン、かわいそうだよ。優しくしてあげないと」



しかしですねキラさん、息ができないんですよ、こうもピッタリと覆われては。

そして何よりも、日々見慣れたこの感触は…間違いなくアレだ。(オスですから)


「おいで、シン」

キラは今までのことをすっかりと忘れて、アスランに
貼り付いていたモノの名前を呼んだ。

するとすぐに焦げ茶色のそれは素直にキラの腕の中にすっぽり収まる。(シン→キラ…激違)



「シン、着地場所が違うよ?アスランの側に行きたいのならもう少し下を狙わないと…ね?」

キラの腕の中で<シン>が首をぶるんぶるん振っている。(当たり前だ)


キラさん?どう見ても嫌がってるように見えやしませんか?
(シンとアスランは犬猿の仲)


「俺には毎回邪魔をしに来ているようにしか見えないんだが…」
(事実です)
「そんなことないよ、こんなにアスランに懐いてて可愛いじゃないっ」
(盛大な勘違い……そんなあなたが大好きです)
「その前にキラ、いくら事業をしてたって、ムササビは
一般家庭では飼っちゃいけないんだったと……」
(はい。野生動物なので飼ってはいけません。というか、飼えません)


 キラに今抱かれて気持ちよさそうにしてるのは野生のムササビだった。
(ほんとうは警戒心が強く近づいてもくれません)
そのムササビが何故かこの家に住みついている。

迷い込んだのだろうと何度も森へ返してあげたが、
いつもその日中に帰ってきては………ザラ夫婦の邪魔(真の目的)をするべく住みついた。





「キラッ」

仕切り直しとシンを黙らせてもう一度彼女に唇を寄せれば、
キラは目を閉じて嬉しそうに待っている。(いい加減気づけ!)



が、今度はアスランの頭に大型のインコが止まって
彼の眉間をくちばしでつついていた。(ガンガンガン!)


そのインコをどけても今度はネコ(メインクーン。大きな子で10㎏くらいになる)
キャットタワー替わりにし、中型犬の雑種(無駄に重い)が腕に絡みつく。





こんな感じ(あからさまにアスランの邪魔)でザラ家の夜は更けていっていた。
(昼間はアスランは社長さんなので、会社)


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いいわけ:50000Hitありがとうございました。正直バラしましてお題は頂けませんでしたが、それでも感謝の気持ちに変わりはないのでツッコミ満載記念駄文です。こんな感じで驀進しますけど、お気に召せば最後までお付き合い下さい。
次回予告:キノコは、太く!長く!いつでもどこでも!