ふぇいず 9
「ダッ……ダメぇぇえええーーーーーッ!!!!!それだけはッ、ダメぇぇえッ!!!」
マリューの絶叫が響き渡った。
だが、アスランとキラには何のことだか見当がつかない。今し方美しい友情を確認したばかりではないか!と二人は至極まじめに思っている。
「いけませんわ!それだけは……どぉおーーーしてもダメなのです!」(ベッドインは)
「何でです!?俺たちは本当にやましい気持ちなんかじゃありませんよ!」(友情だから) 「そうです!僕たちにとって、とても大切なことだから……」(友情が)
「いぃ〜えッ!いけません!あなた達はまだ若いんだから、焦らなくてもいいでしょ?そう言うことはもっと時間をかけてからするものだわ!」(ベッドインは)
「そうですわ!まだ早すぎますわ!それに…それに、キラは本当にそれでいいのですか?」(ベッドインして)
「ラクス、何言ってるの?大丈夫だよ、僕とアスランは昔からこうだったんだから」(友情が) 「そうですよ!キラとは小さい頃から、ずっとこうして育ってきたんです。俺たちの仲をとやかく言われる筋合いはないですよ!」(友情だから)
「キ…ラ……君、あなたは本当にそれでいいの?後悔しないの?」(ベッドインを)
「マリューさんの言う通りです。キラ、考え直すなら今ですわ!」(ベッドインを)
「そんなッ!マリューさん、ラクスまでそんなこと言うなんて!僕たち、何がおかしいって言うんです!!!」(友情の) 「そうです!キラの言う通りです。もうこれ以上キラをいじめるのはやめて下さい!これだけは、誰に何と言われようとも譲るわけにはいきませんっ!!!」(友情だから)
「そんな……キラ君、本当に考え直すなら今よ!今のあなたは流されているだけなの!もう一度よく考えてみて!」(ベッドインを)
「そ……そうですわ。やはりいけませんわ!わたくし…キラのそんな姿は見たくありませんものッ」(ベッドインの)
「ラクス………そんな…ッ!信じられないよ、どうして君まで邪魔をするの?」(友情の)
「もうっ!みなさんどうしてキラがこんなに傷ついているのが判らないんですか?一体俺たちの何が不満なんです!?」(友情の)
限りなく続きそうな押し問答に終止符を打ったのは、マリューだった。彼女は声の限り叫んだ。
「だって……今ヤッちゃうと…デキちゃうかも知れないじゃないッ!!!」(子供が)
「そうですわ!わたくし…アスランとの子供を産むキラなんて見たくありませんものッ!!!!!」
「「………は…!!?」」
アスランとキラは期せずして同じセリフを吐いた。長い…長ぁ〜い沈黙が友情二人組を包む。そこへ、
「おい!どうした?何の騒ぎだ?」 バルトフェルドが参入してきた。
「ああ!良いところに!あなたからも言ってやって下さい!いくらコーディネイターって言っても、この年で出産なんて早すぎますわよね!」
「そうですわよ!キラが…キラがっ……アスランとの子供を作るだなんて………」
「ちょっと待て!何を誤解してるんだ………」
しかし、時すでに遅かった。 「アスラン君…君……いくらキラが女の子になったって言っても、いくら好みだからって言ってもそれはないだろう!」
「バルトフェルド隊長ッ!!!」
「そりゃ眉目秀麗で成績優秀な子供が出来るだろうが…そりゃぁ……やっぱイカンだろ………」
「だから違いますってば!俺とキラは……」 「やはり、キラは今でも心は男の子ですし…倫理的にも良くないと思いますの」
「ラクスまでッ!何を勘違いしてるんですか!俺とキラは今………ハッ………!!!!!……ヤバ……」
「……え?…何が?」
「早くッ…逃げ………ッ……………」
アスランには判っていた。キラの異変が、それが何を意味するのかということも………。
「僕が……何だというんです!?」
「キ…キラ、違うんだ。キラ、みんな勘違いしてただけなんだ。許してあげて、ね?」
キラは割れていた。そして種割れ最凶キラたんを制御できる人は世界中どこを探したっていなかった………。
「みんなッ…大ッ嫌いだぁっ!!!!!」
キラはその感情の高ぶりを表現するかのごとく、無意識のまま周囲の人たちを完全にのして、ダッシュで自室に篭もり、そのまま出てこなくなってしまった。
「………何で……俺までとばっちりを受けなきゃなんないんです?泣いてるキラを慰めてただけなのに…」
「………え?も、もしかして私たちすんごい勘違いしてた?」 「ええ!どうやらそのようですねっ!!!」
「高ぶった感情のまま、あ〜んなコトやこ〜んなコトをするのだと…てっきり………」
「……………」
「やっぱ……違った?」
「あなた方は一体俺たちをどういう目で見てたんですか!」
アスランの八つ当たりも爆発した。
言い訳v:秋山のメル友はここが一番面白かったと言ってくれましたが(笑)はてさて、皆様はいかがでしょうか? 次回予告:アスラン完全勝利……しかしそれも長くは続かなかった。キラの胸が気になるアスラン…しかしそんな彼の焦りも、驚愕の一言によって全てぶっ飛んでしまうのであった。次回、キラの口からあり得ないセリフが出てきます! |
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