第7話

 

「……え?おろせない……?」

「……産む………?」

 

 

マリューとラクスの第一声はこうだった。

 

 

「……仕方ないでしょ」

 

 

「でっでも、キラ君……そしたらあなた、シングルマザーに?」

 

 やけに喜々とした声が、重苦しい空気を破った。

「キラ!俺と結婚しようっ!!!」

 

 

 カウンターが顔面に見事にヒットした。

「こんな時にふざけないで…「……でも、それが手っとり早い、一番の解決法かも知れませんわね……」

 

 さえぎったのはラクスだった。いつだってキラの心配をしてくれて、ずっとそばにいてくれたラクス。

「ラクス…」

 

 

「ありがとう!ラクスッ」

「アスランはお黙りなさい!」

 

「現実的なことをお話ししましょう。やはりシングルマザーは大変ですわ」

「子育てもだけど、その…片親だといろいろ、ね」

 

「……うん」

 

 

「ですから、その点を全てアスランに押しつけてしまえばよいのですわ!キラ」

「ラクス…」

 キラは意表をつかれた。

 

 

「アスランだってそれくらいのこと、お解りにならないはずはないでしょう?だからキチンと責任をおとりになると、そう言っているのでしょう?」

「その通りです」

 彼は場違いなほどマジメにそう言った。

 

 

「でしたら善は急げですわ!マリューさん、私たちは諸準備に。そしてアスラン、あなたはキラとともにお引っ越しですわね」

 

 

「………引っ………越し………?」

 

 キラはラクスの言うことが段々分からなくなってきていた。

 

 

第8話へ→

言い訳v:「アスランはお黙りなさい!」このセリフを言わせたかったんです(笑)満足満足!

次回予告:アス(♂)キラ(♀)愛の巣計画発動?ラクスの言葉に踊らされ、アスランはますます壊れてゆく。そんな彼に新生活への不安は否応なしに高まってゆくのであった……。

◇*◇*◇*◇*◇*◇*◇*◇*◇*◇*

お読み頂き有難うございました。ブラウザバックでお戻り下さい。